モスクワの駅 その5 (パヴェレツキー駅)2013年01月25日 09:10

モスクワ・パヴェレツキー駅は中心部のほぼ南にある。1900年の開業。長距離列車はロシア南部の都市との発着が多い。ドモジェドヴォ国際空港へのアエロエクスプレスはここから発車する。最寄りの地下鉄駅は5号線(環状線)のパヴェレツカヤ駅。

■2011年7月8日に撮影

モスクワ・パヴェレツキー駅の駅舎。

駅舎を通ってプラットホームに出る。昼時で閑散としていた。プラットホームに2本の列車があったが、駅舎側に牽引して来た機関車がないので、これから出発する列車なのだろう。

駅舎側からプラットホームを見る。両方とも先頭に電気機関車が連結されていないので、発車は当分先のようだ。

右の列車には珍しく食堂車(キリル文字でRESTORANと書いてある)が連結されていた。ヴォルゴグラード(Volgograd)へ行く1列車だろうか。

隣のプラットホームにも列車が。2・3両目の客車はあまり見ない塗装だ。

隣の列車の前には入換機関車が連結。これから車両基地に向かうのだろうか。

チェコスロバキア(当時)のChS2K型の電気機関車に牽引された列車が到着。後ろは近郊列車(電車:エレクトリーチカ)。ようやく電気機関車をキャッチ。これで次のキエフスキー駅に行ける。

モスクワの駅 その4 (クールスキー駅)2013年01月24日 10:17

次はモスクワ・クールスキー駅です。市の中心部から東に位置します。1896年の開業。この駅はモスクワの主要9駅で唯一の通り抜け型の駅だ。そのため、モスクワを経由する長距離列車はクールスキー駅に発着する。最寄りの地下鉄駅は5号線(環状線)のクールスカヤ駅。

■2011年7月8日に撮影

モスクワ・クールスキー駅の駅舎。他の駅はクラシックだが、この駅は近代的。空港ビルを連想する。

こちらはクールスキー駅の隣にある(つながっている)地下鉄のクールスカヤ駅の駅舎。

この駅を訪問したのは11時過ぎで、プラットホームには機関車のない列車があった。少し前に到着した夜行列車だろうか。

定刻(11:08)から数分遅れで、ChS2K型に牽引されたウクライナのシンフェロポリ(Simferopol)からの68列車「クリム(Krym)」が到着。

客車はウクライナ鉄道の所属。国旗と同じ青と黄色で塗装され、キリル文字で「Krym」。ウクライナ発着の列車はモスクワ・キエフスキー駅だと思っていたので意外だった。この列車以外にもウクライナ発着の列車が結構ある。

サンクトペテルブルク発・ニジニ・ノヴゴロド着の175/176列車「サプサン」が到着。
ニジニ・ノヴゴロド方面は交流25,000ボルト電化のため、「サプサン」の一部の電車は直流3,000ボルトと交流25,000ボルトの両方に対応している。7月10日撮影。

別のプラットホームには姉妹列車の173/174列車「サプサン」が停車。

レニングラーツキー駅ではなくクールスキー駅へ行く「サプサン」は、レニングラーツキー駅の手前から近郊列車用の線路に移り、クールスキー駅に向かう。近郊列車線のカランチェフスカヤ駅(レニングラーツキー駅の近く)を通過。左端は宿泊したホテル(ヒルトン)。7月10日撮影。

ホテルから見た近郊列車線を行く175/176列車「サプサン」。右奥にレニングラーツキー駅が見える。7月7日撮影。

モスクワの駅 その3 (カザンスキー駅)2013年01月23日 10:53

次はモスクワ・カザンスキー駅。名前が示すようにカザンなどモスクワから見て東の方向からの列車が発着する。1864年の開業で、9面のプラットホーム、17の番線を持つ活気のある駅だ。

■2011年7月8日に撮影

カザンスキー駅の駅舎。7月10日撮影。

宿泊したホテル(ヒルトン)から見たカザンスキー駅。7月10日撮影。

カザンスキー駅は道路を挟んでレニングラーツキー駅・ヤロスラフスキー駅の反対側にある。手前の線路は近郊列車と回送用。7月10日撮影。

朝のカザンスキー駅は他の駅と同様、夜行列車の到着ラッシュだ。この駅を発着する列車の電気機関車はすべてチェコスロバキア(当時)製のChS2K型だった。

ChS2K型の運転室。

これも到着した夜行列車。隣のプラットホームは近郊列車(電車:エレクトリーチカ)用で、フェンスで仕切られていて切符がないと入場できない。

屋根があるのは前の数両の客車分だけ。その先のプラットホームは屋根がない。

夜のカザンスキー駅。長距離列車のプラットホームは切符なしで入場できるせいか、見送りも多い。

夜は夜行列車の出発ラッシュ。列車をプラットホームに据え付けるために、入換のでぃぜる機関車が大活躍。

発車を待つ2つの夜行列車。客車はどちらも見慣れたグレーの塗装。左は21:24発の68列車、右は不明だが、その少し後に発車した。右奥に見える建物は宿泊したホテル。

発車した68列車。最後部の客車では乗務員がランプを手に、列車の監視をしている。

この列車もまもなく発車。客車の窓に「Moscow・Adler」という表示があったが該当する列車はなかった。

この列車の乗務員は旗を脇に抱えて待機。

列車の後ろの客車は塗装が違っていた。

長距離列車の隣の近郊列車のプラットホーム。電車(エレクトリーチカ)は緑で統一されているようだ。

モスクワの駅 その2 (ヤロスラフスキー駅)2013年01月19日 13:25

次はモスクワ・ヤロスラフスキー駅です。モスクワ・レニングラーツキー駅の隣にあり、シベリア鉄道の列車などが発着します。1862年に開業。

■2011年7月8日に撮影

ヤロスラフスキー駅の駅舎。長距離列車と近郊列車(エレクトリーチカ)のプラットホームは駅舎の後ろに離れてあり、この駅舎とはつながっていない。

宿泊したホテルから見たヤロスラフスキー駅(奥)。手前はレニングラーツキー駅、両駅に挟まれて見えるドームは地下鉄のコムソモーリスカヤ駅の屋根。この写真は7月11日に撮影。

朝は夜行列車の到着が多い。チェコスロバキア(当時)製のChS7型に牽引されたチェレポヴェツ(Cherepovets)からの125列車が到着。

隣のプラットホームではアルハンゲリスク(Arkhangel'sk)行きの16列車(10:05発)がまもなく出発。

機関車の後ろには郵便車が連結されている。

隣にはまた夜行列車が到着。キ-ロフ(Kirov)からの31列車「Vyatka(ヴャトカ)」だ。

31列車にはこんなきれいな塗装の客車も連結されていた。

16列車が定刻に発車していった。これで午前の撮影は終わり、夕方にまた訪問することにする。

列車時刻案内板。7月8日は金曜日で、偶数日に到着のウラジオストック発の1列車「ロシア」と金曜日に到着の北京発(ハルピン経由)の19列車を見ることができる。

時間どおりにChS7型の電気機関車に牽引された1列車「ロシア」が到着。9250キロの旅だった。

列車の前3両は郵便車や荷物車のようだ。

窓の上にはキリル文字で「ROSSIA」と書いてある。

列車の最後部。

15分後、プラットホームの反対側に、時刻どおりにChS7型の電気機関車に牽引された19列車が北京から到着。8961キロの旅だった。

機関車の次は荷物車。

2両目からが普通の客車。

前の客車はキリル文字で、後の客車は漢字で列車の区間が書いてある。客室乗務員はロシア鉄道のようだ。

このように1つのプラットホームにシベリア横断鉄道の列車が並ぶのは2週間に一度だけだ。

ヤロスラフスキー駅には長距離列車の他に近郊列車が発着する。これは駅舎の裏のチケット売り場と改札の建物。

近郊列車は電車(エレクトリーチカ)で、そのプラットホームは長距離列車のプラットホームよりはるかに多い。モスクワの9駅の中で一番乗降客が多いと言われているのは近郊列車の多さによるのだろう。

新しいエレクトリーチカ。

モスクワの駅 その1 (レニングラーツキー駅)2013年01月17日 12:32

ロシアの首都モスクワには列車の行き先別に9つの主要駅がある。これからこの9つの駅を時計回りに紹介してゆきます。

最初はロシア第2の都市サンクトペテルブルク(1924~91はレニングラード)などへ行く列車のモスクワ・レニングラーツキー駅。1851年の開業で、モスクワの中心部から北東に位置している。最寄りの地下鉄駅は5号線(環状線)のコムソモーリスカヤ駅。

■2011年7月7日、8日、9日、10日に撮影

モスクワ・レニングラーツキー駅の駅舎。

駅舎に入ると危険物探知のゲートを通過する。ただし緊張感はない。

プロットホームまでは長く、座席が設置されている。両側にはパンなどの売店などが並んでいる。中央はレーニンの像(後ろ向き)。

レーニンの像。壁には何と書いてあるのだろうか。

レーニンの像を通り過ぎ、ようやくプラットホームに近づく。表示板の左が到着列車、右が出発列車。

駅の案内。右下が入口。長距離列車のプラットホームは2つ半で、線路は左から9、7、5、3、1番線と奇数。これに対して近郊列車(エレクトリーチカ)は改札があり、線路は左から2、4、6、8、10番線と偶数。

時刻表。左が出発、右が到着。列車番号(一番左)はサンクトペテルブルク方向発が奇数、モスクワ発が偶数。昼は150番台・160番台の特急「サプサン」だけで、夕方から深夜にかけて寝台列車が出発する。
サンクトペテルブルク行き以外にもプスコフ行き(298列車、10列車)、ノヴゴロド行き(42列車)などが見える。「ヨーロッパの国際列車」では、フィンランドのヘルシンキ行き(32列車)、エストニアのタリン行き(34列車)が見える。

7番線で発車を待つ朝一の152列車「サプサン」。サプサンははやぶさの意。ドイツ鉄道(DB)のICE3をベースにした10両編成の電車。広軌に対応して車体幅が広くなっている。この列車はサンクトペテルブルクまでノンストップ。7月8日撮影。

158列車「サプサン」。1・2号車がビジネスクラス、3・4・6~10号車がエコノミークラス、5号車はエコノミーとビストロ(軽食)。7月9日撮影。

朝はサンクトペテルブルクなどからの夜行列車の到着ラッシュだ。1番線に到着したプスコフからの9列車。牽引の電気機関車はチェコスロバキア(当時)製のChS2T型。7月8日撮影。

9列車の客車。緑に黄色の線が3本。ボディーに「PSKOV」と書いてある。7月8日撮影。

続いてサンクトペテルブルクから63列車がお隣の3番線に到着。牽引の電気機関車は同じくChS2T型。7月8日撮影。

63列車から下車する乗客と談笑する客室乗務員。右は回送用の電気機関車。7月8日撮影。

車両基地に回送される63列車。レニングラーツキー駅ではこのオレンジに黄色の塗装の客車をよく見かける。ロシア鉄道の客車というと赤と青、最近はグレーに赤ばかりと思っていたが、現地に来たら客車は色々な塗装があることが分かった。7月8日撮影。

約1時間後、看板列車の1列車「赤い矢」がサンクトペテルブルクから到着。電気機関車はチェコスロバキア(当時)製のChS6型。7月8日撮影。

「赤い矢」の客車。特別な塗装で、キリル文字で「KRASNAYA STRELA」と書いてある。7月8日撮影。

「赤い矢」の直後に9番線にフィンランドのヘルシンキからサンクトペテルブルク経由で31列車「レフ・トルストイ」が到着。7月8日撮影。

「レフ・トルストイ」の客車。客車はロシア鉄道の所属。7月8日撮影。

下車する乗客と客室乗務員。赤い帽子が印象的だ。7月8日撮影。

ヘルシンキ中央駅に到着する32列車「レフ・トルストイ」。2008年6月7日撮影。

停車寸前の「レフ・トルストイ」。2008年6月7日撮影。

下車した乗客と客室乗務員。客室乗務員は珍しく男性だ。2008年6月7日撮影。

今度はエストニアのタリンから33列車が5番線に到着。7月8日撮影。

列車の最後部。連結器が2種類取り付けてある。7月8日撮影。

この列車の客車はエストニア鉄道(EVR)だ。7月8日撮影。

車内には花が飾られていた(違う車内は別の花だった)。7月8日撮影。

タリンに到着したモスクワからの32列車。2008年6月8日撮影。

夜は続々と夜行列車が発車する。この列車は21:50発のノブゴロド行き42列車。7月10日撮影。

右(7番線)は22:10発のサンクトペテルブルク行きの64列車、左(9番線)は22:50発のヘルシンキ行きの32列車「レフ・トルストイ」。7月10日撮影。

22時になってようやくプラットホームに照明が点いた。乗客と見送りで混雑していた。7月10日撮影。

64列車はなぜか牽引の電気機関車が重連だった。7月10日撮影。

長距離列車のプラットホームと近郊列車のプラットホームはフェンスで仕切られている。7月8日撮影。

近郊列車のプラットホームの2本の電車(エレクトリーチカ)。7月8日撮影。