シンプロントンネル2012年09月01日 21:22

イタリアとスイスの国境のシンプロン峠を貫通するシンプロントンネルは1906年に開通。上越新幹線の大清水トンネルが開通するまで、長い間、世界一のトンネルだった。イタリア鉄道(FS)の国境駅はイゼッレ(Iselle)駅、スイス連邦鉄道(SBB)の国境駅はブリーク(Brig)駅だが、両国の電化方式が違い、FSのドモドッソラ駅(Domodossola)で機関車を交換するので、同駅がイタリアの実質的な国境駅だ。

■2003年7月19日
CIS 36列車
ミラノ中央駅(18:10)→ジュネーブ(21:55)
 ※実際はドモドッソラ駅(19:25発)からブリーク駅(19:57着)まで。

イタリア鉄道(FS)のドモドッソラ駅の駅舎。

ドモドッソラ駅の2・3番線のプラットホーム。左が1番線と駅舎。奥がシンプロントンネルの方向だ。

プラットホームの古い案内板はイタリア語、フランス語、ドイツ語で書かれている。

列車案内のディスプレイ。スイス・イタリア間の国際列車が発着する他に、ドモドッソラ駅はノバラ(Novara)駅へ行く路線の始発駅でもある。

シンプロントンネルを抜けてミラノ中央駅行の列車が3番線に到着。スイス連邦鉄道(SBB)のこの機関車は広告ラッピングしている。

スイスの機関車が引き上げると思ったら、なんとイタリア鉄道(FS)の機関車が近付いて来た。直前に架線の電源が交流15,000ボルトから直流3,00ボルトに切り換わったのだろう。

スイスの機関車と連結。この後引き揚げて留置線にスイスの機関車を置いて、戻って来る。

戻って来たイタリアの機関車。これで出発準備が完了。

列車は定刻17:21に発車。駅員さんが出発OKを出している。客車はスイス連邦鉄道の所属で、ドイツ語(SBB)、フランス語(CFF)、イタリア語(FFS)の3言語で表示されている。

次のミラノ中央駅行の機関車は460型のファーストナンバーだった。

さっきと同様にスイスの機関車を引きあげるためにイタリアの機関車が連結。

留置線に置かれたスイスの電気機関車。

間もなくミラノ中央駅に向かって出発だ。

乗る予定だったチザルピーノ(鉄道会社であり、列車名でもある)CIS 46列車。旧フィアットの振り子式のETR470型電車で、スイスの電化方式にも対応している。駅でちょとしたトラブルがあり、この列車には乗らず、1時間後のチザルピーノに乗った。

イタリアのドモドッソラ駅からシンプロントンネルを通りスイスの国境駅のブリーク駅に到着。ドモドッソラ駅を出ると車内で係官によるパスポートチェックがあった。

日没前のブリーク駅の駅舎。


■旧フィアットの振り子式の電車
旧フィアット(現在はアルストム)の振り子式の電車(EMU)はヨーロッパ各地の在来線で見かける。

チェコ鉄道(ČD)の680型。2006年6月28日、プラハ ホレショビツェ駅で。

スロベニア鉄道(SŽ)の310型。2007年6月4日、リュブリャナ駅で。

フィンランド鉄道(VR)のS220型。2008年6月7日、ヘルシンキ中央駅で。

ポルトガル鉄道(CP)の4000型。2009年10月8日、リスボン・サンタアポローニャ駅で。

オランダからドイツへ2012年09月05日 17:08

オランダからドイツへ行くルートはいくつかある。オランダの電化方式は直流1,500ボルト、ドイツの電化方式は交流15,000ボルトなので、国境駅で電気機関車の交換が必要だ。

■2005年7月10日
IC 145列車
アムステルダム中央駅(15:13)→ベルリン東駅(21:29)
 ※実際はオスナブリュック中央駅まで乗車。

アムステルダム中央駅の駅前にはトラムの停車場がある。

アムステルダム中央駅はドームが3つある大きな駅だ。停まっているのはドイツ鉄道(DB)の複数電源対応のICE3M。

アムステルダム中央駅の構内。多くの列車を捌くために、1つのプラットホームを前後で使用する。そのため、ホームの途中に渡り線がある。

列車を牽引するオランダ鉄道(NS)の電気機関車。後ろは2階建て電車(EMU)。

客車はドイツ鉄道の所属だ。

ドイツの国境駅のバード・ベンハイム駅に到着。オランダの電気機関車はここまで。

隣のプラットホームにはドイツ鉄道のローカル用の電車(EMU)。

架線の電源が切り換わり、ドイツ鉄道の機関車が増結客車とともに入線して来た。

連結が終わり、出発準備が完了。

終着駅に向かって快走。

オスナブリュック中央駅で下車。隣のプラットホームにはローカル鉄道会社(NWB)の列車。

オスナブリュック中央駅は2層構造になっていた。到着したのは下のプラットホームだが、ハンブルク方面は上のホームに行く。危うく乗り遅れるところだった。

渡り鳥ライン2012年09月06日 11:12

デンマークの首都コペンハーゲンとドイツのハンブルクを結ぶ鉄道は渡り鳥ラインと呼ばれている。デンマークのロービュ(Rødby)駅とドイツのプットガルテン駅の間はフェリーで航送される。非電化区間があるため、車両はディーゼル車(DMU)
。デンマーク国鉄はEC、ドイツ鉄道はICEとして運転している。

■2008年12月13日
EC 36列車
コペンハーゲン中央駅(11:42)→ハンブルク中央駅(17:37)

朝のコペンハーゲン中央駅の駅舎。

駅舎の反対側。プラットホームには2階建て客車を牽引するME型ディーゼル機関車。

クリスマス前で、駅のコンコースは華やかだった。

カメラを持った人が多くいると思ったら、蒸気機関車の列車が入って来た。クリスマス前で、デッキにはモミの木?が飾られていた。

列車が発車。プラットホームのディスプレイには「10.14 DSB Museumstog」とあった。

シリンダーから吐き出した蒸気が列車にかかる。この保存機関車(908号)は1908年の製造。

列車が入線。デンマーク国鉄(DSB)の3両編成のディーゼル車のMF型(通称IC3)が2つ連結した6両の列車だった。

IC3型の運転席。2005年7月11日、ハンブルク中央駅で撮影。

ネストベズ(Naestved)駅で停車。他の国とは違った駅の作りだ。

左手に大きな橋が見えてきた。間もなく左にカーブして、この橋を渡る。

橋は鉄道と自動車の併用橋だ。

デンマークの国境駅のロービュ(Rødby)駅に到着。

下車する乗客のため停車。列車の先にフェリーが見える。

しばらくすると列車はゆっくり動き出し、フェリーに乗り込む。

列車が止まるとドアが開き、乗客は外に出ることができる。甲板は列車とドラックが同居している。

列車の先頭車。3両編成だが、扉のぎりぎりに置かれている。

乗客は階段で上にあるラウンジへ移動。免税店もある。

ソーセージとビールで一服。

すれちがった同じ型のフェリー。フェリーは30分おきの運航。

国境の海峡をフェリーは45分で渡る。プットガルテンの港に到着。

フェリーが港に着くと、トラックとともに列車は動き出す。

ドイツの国境駅のプットガルテン駅に停車。

プットガルテン駅の駅名板。

ドイツ鉄道のローカル列車が到着。

リューベック中央駅。明日の時刻改正からハンブルク中央駅まで電化される。そのため、記念のイベントがあったようだ。

プラットホームの反対側には古い車両が展示されていた。もうすぐハンブルク中央駅だ。

列車の座席。

ハンブルク中央駅に到着。

ハンブルク中央駅もイルミネーションがきれいだ。

ハンブルク中央駅の駅舎。プラットホームはこの下になる。2005年7月11日撮影。

ベルリン中央駅からICEが到着。ここで列車は2つに分かれ、1つはコペンハーゲンに向かう。手前はデンマークのオーフス駅に向かい、奥が渡り鳥ラインでコペンハーゲンへ行く。

コペンハーゲン中央駅に行くドイツ鉄道(DB)のICE(車両の形式はICE-TD)にはデンマーク国鉄(DSB)のマークが。

間もなく出発だ。この列車は4両編成のディーゼル車(DMU)だ。

この日は土曜日で、中央駅の近くの道路ではクリスマスのマーケットが開かれていた。

週末で大混雑。イルミネーションが見事だ。

屋台もたくさんあり、温かい飲み物を提供。

12月14日に電化されたリューベック中央駅。143型の電気機関車が牽引するようになった。

以前は218型などのディーゼル機関車が牽引していた。2005年7月11日、リューベック中央駅で撮影。

電化に合わせてリューベック中央駅の駅舎もきれいになった。

駅から旧市街に向かう道にあるホルステン門。以前は改装中だった。

モーゼル川に沿って2012年09月09日 20:40

ドイツからルクセンブルクへ行くルートは一つで、ワインの名産地モーゼル川沿いを行く。ドイツとルクセンブルクの電化方式は異なり、国境の橋で変更になる。そのため、ここでは2電源に対応したドイツ鉄道(DB)の電気機関車が使用されている。

■2005年7月13日
IC 432列車
エムデン中央駅(12:35)→ルクセンブルク(21:34)
 ※実際はコブレンツ中央駅(17:24発)から乗車

コブレンツ中央駅でドイツ鉄道(DB)の2電源対応の電気機関車181型が待機。コブレンツはモーゼル川がライン川に合流する町だ。

エムデン中央駅から列車が到着。ここで列車は進行方向を変える。待機していた電気機関車は列車の後部に連結する。

到着した列車の後部に機関車が連結。

暑い日で、ビールを一杯。モーゼルワインにするべきだったのかも。

列車の左手にモーゼル川が流れる。

モーゼル川沿いの城とワインヤード。白い字で「Alkener Burgberg」と書いてある。

コヘム(Cochem)駅。魅力的な駅だ。

トリーア中央駅に停車。ここはドイツでもっとも古い都市。少し行くと国境になる。

ルクセンブルク駅の手前の高架橋。これを渡るとルクセンブルク駅だ。

ルクセンブルク駅に到着。

機関車に切り離された客車。ドイツ鉄道の所属だ。左に見えるのは駅舎。

トリーア中央駅に向かうローカル列車。ドイツ鉄道のディーゼル車(DMU)だ。

ルクセンブルク駅の駅舎。跨線橋から2005年7月14日撮影。

駅舎の外観。2005年7月14日撮影。


ルクセンブルク国鉄(CFL)の電化方式の大部分はフランス国鉄(SNCF)と同じ。そのため、フランスからローカル列車が出入りする。2005年7月14日撮影。

ルクセンブルク国鉄の電気機関車は2種類あり、複数電源に対応している。これは3000型でベルギーへ乗り入れが可能。スイスからのEC(特急列車)だ。2005年7月14日撮影。

これは4000型でドイツへも乗り入れが可能。2005年7月14日撮影。

ルクセンブルクからベルギーへ2012年09月11日 21:52

ルクセンブルクからベルギー(ブリュッセル)へのルートはリエージュ経由とナミュール経由がある。後者のルートはベルギーの電化方式の直流3,000ボルトがルクセンブルク駅まで来ている(ルクセンブルクの電化方式は交流25,000ボルト)。そのため、同区間はベルギー国鉄(SNCB)の車両が乗り入れる。

■2005年7月14日
IC 2134列車
ルクセンブルク駅(11:24)→ブリュッセル南駅(14:24)
 
 ※実際はナミュール駅(13:18着)まで乗車。

ベルギー国鉄の3両編成×2の電車(EMU)がルクセンブルク駅に乗り入れ。電車はラバーノーズと呼ばれ、デンマーク国鉄(DSB)に似た外観の車両がある。

1等車の客室。ヨーロッパの1等の車両は大部分が片側2席、反対側は1席だ。

最初の停車駅のアーロン駅に到着。ここはベルギーの国境駅だ。

シネー(Ciney)駅の対向列車。少し古いタイプ。次の停車駅はナミュール駅だ。

ナミュール駅に到着。

列車はブリュッセル中央駅まで行く。

ナミュール駅の駅舎。内部は改装されてきれいだった。