ウクライナからロシアへ2012年12月29日 11:29

ウクライナの首都キエフからロシアの首都モスクワまでブルガリア急行に乗った。ウクライナ鉄道の国境駅はZernove駅、ロシア鉄道の国境駅はSuzemka(スゼムカ)駅。スゼムカ駅は大きな駅で、急行列車が停車し、機関車の交換をする。
ウクライナとロシアは1時間の時差がある。

■2011年7月13日
60 列車(ブルガリア急行)
ソフィア中央駅(20:40)→モスクワ・キエフスキー駅(22:40)
 ※実際にはキエフ中央駅(10:10発)から乗車。

キエフ中央駅の駅舎の正面。7月12日撮影。

駅舎の内部。天井が高い。エスカレーターはプラットホームの跨線橋につながっている。

エスカレーター横の階段から駅舎の入口を見下ろす。

ドイツのシーメンスとウクライナの会社が作った新型電気機関車。7月12日撮影。

乗車する列車が到着。約1時間半の遅れだ。この列車のチケットは事前購入ができず、当日しか購入できない。本当に乗れるか心配だった。

機関車はキエフ駅で交換せず、このまま国境まで向かうようだ。

客車は寝台車だった。

寝台車の内部。少しくたびれた感じ。下の座席をあげると物入れがある。

客車内に掲示されていた時刻表。この列車(ブルガリア急行)はソフィア中央駅からの客車の他に、曜日によって同じブルガリアのヴァルナ駅、ブルガス駅からの客車が連結されている。

ロシアの国境駅のスゼムカ駅で電気機関車を交換した。列車が遅れているのでいつ発車するか分からず、プラットホームに降りて前に行き写真を撮ることができない。

ロシアのSukhinichi駅に到着。

プラットホームに乗客が降りるので、私も安心して降りる。

機関車の交換が始まった。この電気機関車がスゼムカ駅から列車を牽引してきたのだろう。

今度はこの電気機関車が列車を牽引する。このChs7型は直流3,000ボルト用。この駅で電化方式が交流25,000ボルトから直流3,000ボルトに変わる。

発車を待つ列車。

なかなか沈まない太陽を見ながらモスクワへ快走する。

モスクワ・キエフスキー駅に到着したのは翌日になっていた。ドームの列車は乗って来たのとは別の列車。

モスクワ・キエフスキー駅の駅舎。7月14日撮影。

駅の隣はご覧のように露店が並んでいた。前夜に列車を降りて駅前のホテルに入る時、露店の組み立てをやっていた。
 

べラルーシからウクライナへ2012年12月24日 12:46

ベラルーシの首都ミンスクからウクライナの首都キエフに夜行列車で移動した。ベラルーシの国境駅はTerjukha駅、ウクライナの国境駅はGornostaevka駅。どちらも時刻表上で30分の停車時間があり、出国手続き、入国手続きがあった。

■2011年7月11日
86 列車
ミンスク中央駅(21:25)→キエフ中央駅(8:38)

夜の21時少し前なのにミンスク中央駅はこんなに明るい。プラットホームに列車が据え付けられ、乗客が集まってきた。

21時になり、乗車が始まったが、機関車はまで来ない。

ようやくで機関車がやって来て、連結。途中のOsipovichi 1駅までしか電化されていないので、TEP70BS型のディーゼル機関車だった。寝台車で寝ていたので詳細は不明だが、ベラルーシの国境駅の27キロ手前のGomel駅でウクライナの機関車と交換したようだ。

寝台車の内部はきれい。通路は絨毯敷きの上に布が。

座席にはカバーがかけられていた。ベッドメーキングは自分でやったように思う。中年のおばさんと同室。

発車すると客室乗務員がアイスクリームを売りに来たので、購入。夜も遅いので、横になる。
深夜、Gomel駅で25分停車。機関車の交換があった。ベラルーシの国境駅のTerjukha駅で30分停車。客室乗務員に起こされ、係官が出国手続き。約20分走ってウクライナの国境駅のGornostaevka駅に。30分停車。口頭で税関チェック。発車した車内で入国チェック。折角の寝台車なのに眠りを妨げられた。
 ※停車時間は時刻表上の時間。

少し遅れてキエフ中央駅に到着。

前に行ったら、電気機関車だった。ウクライナのベラルーシ側は非電化だったので、途中のどこかで交換したようだ。時刻表によるとChernigov駅で20分の停車時間があるので、そこで交換したのだろう。

ウクライナ中央駅の構内は広く、頻繁に列車が発着する。左が駅舎。

キエフ中央駅の駅舎。駅前は広場がなく、雑然としていた。

ウクライナからスロバキアへ2012年09月27日 10:21

ウクライナの国境駅のチョープ(Chop)駅に数時間滞在の後、スロバキアへ向かった。
標準軌間のスロバキア鉄道(ZSSK)の線路と架線が国境を越えてチョープ駅まで延びている。この区間は1日に2往復の列車が走っている。

■2010年9月15日
Os 8865列車
チョープ駅(17:29)→Cierna nad Tisou駅(18:26)
 ※ウクライナ(チョープ駅)は東ヨーロッパ時間なので、実際の乗車時間は57分。距離はたった10キロだが、途中でスロバキアの入国審査があるため時間がかかる。

チョープ駅の3番線に到着したスロバキアの列車。予定より早く到着した。

客車はたった1両だった。

また戻って来た1番線のハンガリーの列車とスロバキアの列車。

列車はチョープ駅を出発。出国審査は駅で行う。出発前に写真撮影でひと悶着あったので、出発前の列車の写真は自粛した。駅の売店で買ったウクライナの缶ビールで乾杯。

列車は1両増結(キエフ方面から)して2両編成だった。先頭車両の座席はプラスチックの安っぽいもの。ピンボケですいません。

発車すると進行方向左手にハンガリーからのレールが見える。奥には踏切がある。

進行方向右手を見たら、デュアルゲージになっていた。あれっ。

少し進むと広軌は工場に。納得。

また少し行くと線路が増え、貨物列車が停まっている。

なんと標準軌間のウクライナの電気機関車だ。

電気機関車は2両連結のVL11M型。丸い窓が印象的だ。奥には監視塔が。人はいないようだ。

こちらの監視施設には人がいた。

直ぐに停車。進行方向左手から振り返るとスロバキアの入国審査の施設。

スロバキアの入国審査の施設はウクライナ領にあり、係官は国境から車で来る。周囲にフェンスが張り巡らされている。

進行方向右手から前を望む。国境はちょっと先にある。パスポートは回収され、後で返却された。

出国審査が終わり、係官が帰り始めた。不審なものがないか梯子を使って天井裏まで覗く、とても厳しいチェックだった。

スロバキアの国境駅のCierna nad Tisou駅に到着。少し遅れて到着した。

Cierna nad Tisou駅のプラットホームから見た駅舎。時間がなく、外に出て撮影することはできなかった。

コシツェ(Košice)駅行きの電車(EMU)。いたずら書きで汚い。

正面だけでなく、側面もこのとおり。こコシツェ駅までは各駅に停車して約1時間40分かかる。

チョープ駅の北約10キロの地点から国境を越えてコシツェ周辺まで、貨物列車用の広軌の単線が引かれている。コシツェ近くでは一緒になる。駅名板の向こうが広軌だ。スロバキアの広軌の電気機関車が時々見えたが、暗くて写真が撮れず、残念。

コシツェ駅に到着。

コシツェ駅とトラム。コシツェはスロバキア第2の都市だ。

チョープ駅 (ウクライナ)2012年09月25日 13:31

ウクライナの国境駅のチョープ(Chop)駅はハンガリーとスロバキアに接している。広軌のチョーップ駅まで、標準軌間のハンガリー国鉄(MÁV)とスロバキア鉄道(ZSSK)の列車が乗り入れて来る。

■2010年9月15日

チョープ駅の駅舎。

チケット売り場はかなり広い。薄暗かった記憶がある。掲げてある絵が昔のソ連邦を思わせる。両替をする人が寄って来た。

キエフ寄りの跨線橋から見たチョープ駅の構内。左が駅舎。1番線は標準軌間と広軌のデュアルゲージ、2番線は広軌。ローカル列車が発着するようだ。

3番線は標準軌間。遠くにスロバキア鉄道の機関車が見える。4番線・5番線は広軌で、低いフェンスで区切られている。主に長距離の列車が発着するようだ。

同じ跨線橋からキエフ方向を見る。右がデュアルゲージの1番線。1番線と3番線の標準軌間が右奥の台車交換施設に延びる。

跨線橋の下から見たデュアルゲージの1番線。ウクライナの西部は直流3,000ボルトで電化されていて、スロバキアと同じである。

跨線橋の近くからキエフ方向を見る。

標準軌間は右にカーブし、台車交換施設に行く。

台車交換施設。モスクワやキエフから来た列車はここで標準軌間の台車に交換してブダペストに向かう。逆にブダペストから来た列車はここで広軌の台車をに交換する。青い装置が台車交換時に客車を持ち上げるジャッキだ。

交換された台車。来た時と帰る時は同じ台車なのだろうか。それとも別の台車なのだろうか。

台車交換施設の全景。ここでの台車交換は1往復の列車(15列車・16列車=ティサ号)のみ。夜間・早朝で作業を見るのは難しい。

この建物の階段から台車交換施設の全景を撮影した。信号扱い所と思ったが、そうではなかった。台車交換作業を監視するためのもののようだ。

建物の内部から撮影。

駅に接して機関車の留置施設がある。左は2両連結の電気機関車、右はディーゼル機関車。跨線橋から撮影。

反対側から見た同じ電気機関車。

チョープ駅で見たウクライナの機関車や電車(EMU)。これはキエフ方向から到着する列車で、電気機関車は2両連結のVL11M型。

これはキエフ方向へ向かう始発列車で、電気機関車は2両連結のVL10型。機関車の窓の下にあるマークはウクライナの国章。

2番線の6両編成の電車(EMU)。近くのウージュホロド(Ushgorod)駅へ行くローカル列車と思われる。旧ソ連邦ではおなじみの電車。

ChME3型ディーゼル機関車。客車の入換えを行っていた。

チョープ駅の隣のレストランで昼食。言葉が通じず、絵入りのメニューもない。ビールを飲むジェスチャーと食べるジェスチャーで出てきたのがこれ。


駅では雑誌(Today's Railways)のチョープ駅の記事のコピーを見せたら、皆さんとても親切で、 写真撮影には何の問題もなかった。ところがスロバキアに戻る直前に駅のホールで写真を撮ったら警備の人間に呼び止められた。居合わせた女性の駅員がとりなしてくれて危うく難を逃れた。ウクライナは駅での写真撮影は禁止なのだろうか。

ハンガリーからウクライナへ2012年09月24日 21:29

ウクライナはビザなしで入国できる。ハンガリーからウクライナの国境駅のチョープ(Chop)駅へ行き、スロバキアに抜ける旅行をした。この区間は1日に6往復の列車が走っている。
ハンガリーとスロバキアは標準軌間だが、ウクライナは広軌(ブロードゲージ)だ。

■2010年9月15日
R 6214列車
ザホニー駅(11:38)→チョープ駅(12:55)
 ※ウクライナは東ヨーロッパ時間なので、実際の乗車時間は17分。

ザホニー駅へはデブレツェン駅から向かった。駅前にはトラムが乗り入れている。デブレツェンはハンガリーで第2の都市。落ち着いた感じのよい町だった。

プラットホーム側から見た駅舎。駅構内は広い。

モスクワからブダペスト東駅(そこから一部はベオグラード駅・テッサロニキ駅まで)へ行く15列車(ティサ号)が到着。

前3両はハンガリーのローカル客車(ザホニー駅からか)だが、その後ろはロシアとウクライナの客車が連結。

後ろはウクライナ鉄道の客車(たぶん寝台車)だ。

ブダペスト西駅からザホニー駅行きのローカル列車が到着。

ハンガリーの国境駅のザホニー駅に到着。

ザホニー駅の駅舎。改築したようできれい。町は小さいようだ。

ザホニー駅のチケット売り場。それほど乗客がいないのに立派だ。

駅舎の列車案内盤。ハンガリー語、英語の他にロシア語もある。チョープ駅行きは上から3番目。

ウクライナの国境駅のチョープ駅までは1駅。この区間は非電化。たった1両の客車をハンガリー国鉄のディーゼル機関車が牽引する。駅員さんが列車の運転士に書類を手渡している。

客車の行き先表示板(サボ)。

ハンガリーの出国係官。客車に乗る時に大きな携帯の装置でパスポートをチェックする。普通は国境の係官は厳しいが、ここは地方のためかかなり友好的。日本人なので珍しがられた。

列車が出発。出発合図をした女性の駅員さんが手を振ってくれた。

仕事が終わり、関係者が引き上げる。

ザホニー駅も構内が広い。

ザホニー駅構内のはずれ。間もなく交流25,000ボルトの架線はなくなる。列車はゆっくり進む。

左(進行方向右)から広軌のレールが合流。ザホニー駅の隣に貨物の施設があり、そこにつながっているようだ。ただし少し錆びていた。

ちょっと進むと国境の鉄橋になる。奥に合流地点が見える。

国境の鉄橋を渡りウクライナへ入る。橋のたもとに迷彩服を着た国境警備の人間が見える。

更に進むと広軌が左(進行方向右)に分かれる。もう使われていない国境警備の施設が物々しい。

どうやら列車の行き違い設備のようだ。

左側にあった広軌が交差。

踏切を通過。東ヨーロッパは有人踏切が多い。

間もなくチョープ駅の構内に。右(進行方向左)からスロバキアからの標準軌間が近づいて来た。

プラットホームの直前で広軌と合流。広軌は少し錆びていた。

チョープ駅の駅舎を通り越して停車する。

ようやく到着。大きな荷物を持った人が多い。入国審査に向かう。

ウクライナの入国審査の行列。ウクライナが「クレーン」と聞こえて戸惑った。

標準軌間のハンガリーの客車。この1番線のみ標準軌間と広軌のデュアルゲージ。
ウクライナの国境駅のチョープ駅の駅舎。少し歩いたが、町は小さい。

駅舎の時刻表。乗って来た列車は下から2番目。到着時刻と折り返し列車の出発時刻を表示。